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TAとは?

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TAとは?

TAとはTransactional Analysisという言葉の略語で、日本語では交流分析と訳されています。
精神分析の創始者として有名なジクムント・フロイト(Sigmund Freud、1856~1939)の流れをくむアメリカの精神科医エリック・バーン(Eric Berne、1910~1971)によって開発された臨床心理学の基本理論で、現在も全世界で活用されています。

「精神分析」とか「臨床心理学」などというと、何となく堅苦しいイメージがありますが、わかりやすく平易な表現で理解しやすい形でまとめられています。

TAの目的は、自分が持っている能力を最大限に発揮しながら、自分らしく、よりよく生きていくために主体性・自律性を高めることです。TAは子供の頃に無意識に身につけてしまった自動反応で起こる「自己防衛」を自覚し、役に立つものは強化し発展させ、役に立たないものを手放していくプロセスを援助するためのツールです。

子供の頃に行った幼児決断→自動反応として大人である自分を操る。強化する→役に立つ 手放す→役にたたない →自律し、主体的に行動できる人間になる

TAの理論(4つの基本的理論)

TA理論には大まかに下記の分野があります。

  1. 自我状態分析・構造分析
  2. やりとり分析(交流分析)
  3. 人生脚本分析・心理的ゲーム分析
  4. ストローク・ディスカウント理論

TA理論を表した図

1.自我状態分析

《人柄・パーソナリティはどのように創られ、どのようになっているか?》
TAでは一人のパーソナリティの中に違う6つのパーソナリティが存在していると仮定しています。それは、出来た時期と出来方が違うので、6つに分かれるのです。
自分の自我状態(6つのパーソナリティのエネルギーバランス)を知ることによって、自分の性格の良い点と問題になって現れる点と、それらがどのような過程で形成されてきたものかを理解していきます。そして、良い点は伸ばし、問題となる点については手放していきます。

自我状態分析を表した図

2.やりとり分析(交流分析)

《その人が他の人とどんな係わり方をしようとするのか?》
複数の人が存在する場合、それぞれの人が6つのパーソナリティのどの部分で交流をしているのかを理解します。
そうすることで、問題の起きやすい交流パターンや行き違う交流のパターンを理解します。また、それらの理解を深めることで既に身に付けてしまった非効率的で自動反応的な交流パターンを手放していきます。

やりとり分析をあらわした図

3.人生脚本分析・心理的ゲーム分析

《その人がどんな生き方をしようとしているのか?また、問題ある行動や生き方の分析》
幼児期に自分の身を守るために身につけた様々な自己防衛パターン。これらは、その時(子供時代)には有効に機能しましたが、大人になった今もその防衛パターンに頼っていると周囲に対して不適応を起こしがちです。
また、これらの防衛パターンを基本戦略としたコミュニケーションパターン(心理的ゲーム)も存在します。これらについて理解を深め、非有効的な防衛パターンに気づき、手放していきます。

9歳~12歳をピークに脚本を書き、常にそれに従って上書きをしていく。→勝者の脚本:その人が本来持っている可能性を実際の能力やパワーにして、十分納得できる満足した生き方の脚本。 どちらでもない平凡な脚本:時には勝ち、時には負ける、長くみると、どちらでもない生き方の脚本。 敗者の脚本:自分の能力やパワーに自身がなく、それを十分に発揮できずに非建設的な生き方の脚本。

4.ストローク・ディスカウント理論

《持って生まれた資質や可能性を、伸ばしたり、歪めたり、傷つけたりするもの》
自分も含めて「人」とどう関わっているのか?その癖やパターンを見ていきます。
それは育成環境や価値観によって様々に創られ、やっかいなことにそのほとんどが無意識に行ってしまっているところです。
この理論では人間関係を構築する関わり=ストローク、人間関係を破壊する関わり=ディスカウントと定義し、自分も含めて周囲の人や出来事等に対する関わり方のパターンを理解し、自分の傾向性をディスカウントからストロークへと転換していきます。

ストローク(なでる・さする・愛撫する) 肯定的なストローク:なでる、さする、キスする、褒める、励ます 否定的なストローク:叩く、叱る、注意する、忠告する、考え直す、指示する

今、なぜTAなのか?

「分かっちゃいるけど、やめられない」のが人間。
「わかっちゃいるけど、やっぱりできない」のも人間
じゃあ、何でやめられないのか?出来ないのか?

そもそも、本当に分かっているのか?この辺りを理解していかないと本質的な解決は図れません。つまり、コミュニケーション、モチベーション、人間関係論、その他様々な理論がありますが、全てはその主体である「自分自身」に対する理解が足りなければ、単なる表面上の「ノウハウ」になってしまうのです。
こういうタイプにはこういう対応、こういう組織にはこういう仕組み、こういうポジションだからこういう考え方と責任感、さあ、やってみましょう!という固定されたメッセージでは、対処療法的な対応としては有効ですが、本質的な関係改善、問題解決は図れません。

TAを中心とした研修のエッセンスは、その行動する主体としての自分自身を理解していくことによって、自己成長を促進し、一人ひとりが自ら変化・成長することで、結果的に問題解決が促進されるプロセスなのです。

人は皆「自分を知りたい」という根源的欲求を持っています。また、もっと良くなりたい、もっと成長したい、もっとよくコミュニケーションしたい、もっと心地よい人間関係を創りたい、もっと役に立ちたい、という欲求を根強く持っています。
その欲求が現在の繁栄を作り出したと言っても過言ではありません。
つまり、組織を構成する一人一人が自己を理解し、人格的成長をすることで組織全体が活性化し、生産性が向上するのです。

様々なリーダーシップ理論やコミュニケーションスキル、コーチングスキルやマネジメントスキル等は、主体である本人の深い自己理解の上にこそ、成り立つものなのです。

人間関係・パーソナリティの理解 無意識のパターンや癖の理解・自覚を示した図

組織におけるTAの展開

私たちは社会の一員として、家族や職場の様々な人々と絶えず関わっています。TAによって主体性や自律性が高まることで、私たちは自分の思考・感情・行動に責任を持つようになり円滑なコミュニケーションを生み出すと共に、職場における生産性を高めることに大きく貢献します。

TAは次のようなことを助け、促進します。

このように、組織の成功はTAの理論と深く関わっています。

組織を取り巻く社会環境は、大きく変化をしています。高度経済成長期、バブル期、その崩壊、そして現在はさらに熾烈なサバイバル期に突入してきており、組織とそこに働く人々は様々なシステムや価値観の転換を余儀なくされています。

また、情報化社会の急速な発展により、コミュニケーションの在り方も大きく変わってきました。より便利に、より早く・より多くの情報がやりとりされるようになった結果、人々の間で交換されてきたコミュニケーションが「浅く、薄く」なってきています。
しかし、そこに働く人が最高のパフォーマンスを発揮しようとした場合、「浅く・薄い」コミュニケーションではその潜在能力は発揮できません。
また、リーダーシップを取ろうとしても、未熟・稚拙なコミュニケーションではチームをまとめることすら、難しくなってしまいます。

リーダーシップスキルの向上、コミュニケーション能力の向上、チームワークの向上、モチベーションの向上、全ては「こころ」を理解することがキーポイントになります。

これらの様々な問題を解決していくひとつのアプローチとしてTA/Transactional Analysisを中心理論とした教育体系をご提案いたします。

問題・課題:チームワーク、コミュニケーション、リーダーシップ、モチベーション等の問題 TA:(Transactional analysis)自己を見つめ、整理し、再発見する。 結果:一人一人が自己確立することで、諸問題が解決に向かっていく。

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